■ 大口子どもカレッジ2024 第3回 (2024/10/20)

今回の講座の参加者は9名でした。
最初に藤田先生から今日の講座の先生のご紹介がありました。講師は日本スペースガード協会の浅見先生で、神奈川県から大口町まで来てくださいました。
今日は、「天体衝突から地球を守る!」というテーマで、地球を守るために研究をしている人から最新のお話を伺いました。

最初に天体とは何かについて教えていただきました。天体は、宇宙にある物体で私たちが住んでいる地球も天体の一つです。最近ニュースで話題になっているアトラス彗星も天体です。広大な宇宙空間に存在する天体の中で特に地球に接近するものは、NEOと呼ばれるそうです。映画「君の名は。」のような天体の地球衝突は起こってしまうのでしょうか!?
実は天体衝突は起こっています。大昔に恐竜が絶滅してしまったのも小惑星が地球に衝突したことが原因と考えられています。今は海の中にありますが、チクシュルーブ・クレーターは、この小惑星が落ちた後ではないかと言われています。天体衝突が起こるとその痕跡としてクレータが残るそうです。私たちがよく知っている月面のクレータも天体衝突が原因であると考えられているそうです。
近年ではチェリャビンスク隕石が観測されています。チェリャビンスク隕石については映像が残っていました。衝撃波でガラスが割れるようなすさまじい音に驚きました。

 

なんと隕石は2018年に大口町の隣町の小牧市の民家にも落下しました。大きな音がして、翌朝調べてみると屋根に痕跡がありました。そして、隕石の破片と見られるものが見つかって、分析したところ隕石であることがわかり、小牧隕石と名付けられました。

 

ここで、シェアリングタイムでここまでの講座の感想とそのような感想を持った理由について、隣の席の人と発表しあってお互いの考えを共有しました。
このあたりで一度休憩がてら、実際に隕石を間近で確認しました。ネオジウム磁石を近づけると隕石はくっつきます。子どもたちは、実際に磁石を隕石に近づけるとどうなるかを体験しました。「バチン」と勢いよく音をたててくっつく隕石もあれば、静かにくっつく隕石もあり種類によって違いが見られました。

続いて、地球接近小惑星が現在どのくらい発見されているかについて教えていただきました。大きさが1km以上のものが約800個、140m以上の大きさのものが約11,000個、全体では約36,000個もあるそうです。天体は美星スペースガードセンターで観測できるそうです。大きさを考えなければ途方もない数の天体が地球に接近していることがわかりました。

では、地球に天体が衝突してしまう可能性はどの程度あるのでしょうか。また、衝突してしまうとどのくらいの被害が出てしまうのでしょうか?
天体衝突する確率は天体の大きさによって異なり、100m以上の大きさの天体は、数千年から1万年に一度程度の確率です。天体が衝突すると高温、衝撃、地震、津波などが起こり得ます。また、規模によってはちりが地球を覆ってずっと夜の状態が続いてしまいます。天体衝突が起きてしまうと、地球は深刻なダメージを受けてしまうことを教えていただきました。では天体衝突を防ぐことはできるのでしょうか?
天体衝突を防ぐ方法の一つとして、天体の軌道を変える方法があります。アメリカのNASAは、DART(探査機)を小惑星に正面衝突させて、小惑星の軌道を変更する実験を行ったそうです。結果は見事に成功しました!

ここからは、スペースガードと危機管理ということで、もし10日後に天体が地球に衝突するとしたら、みんはどうするかを考えました。もし自分の職業が、学校の先生、町長、国会議員、けいさつ官、新聞記者などの立場だったら何をするかを考え、考えた結果を隣の席の人に発表しました。

最後に日本スペースガード協会では、講演活動やスペースガード探偵団に小惑星発見体験活動などを行っていると協会の紹介をしていただき、本日の講座に対する質問、アンケートを記入して第3回子どもカレッジの講座を無事に終了しました。

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